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審美補綴(ほてつ)処置

笑った時の綺麗な歯並びや色は健康美の象徴です。個人差はありますが、軽く笑った時は、上顎では第一大臼歯(真ん中から数えて六番目の歯)の外側(頬側面)、下顎では咬む面(咬合面)と頬側面まで見えます。

歯科で使用する材料のうち、強度、耐久性、加工精度が最も優れているのは金合金ですが、だれの目から見ても、審美的には一番悪いです。

そこで、審美性を優先する時、通常、笑って見える範囲(職業によっては、もう少し広い範囲になることがあります)には、セラミックスやハイブリッド・セラミックス(セラミックスとコンポジットレジンの中間的な材料)などを用いて補綴(クラウン、ブリッジ、義歯、ラミネートなど)を行います。

前歯では、歯並びや色とともに歯の形、厚みなども審美性の重要な要素です。

歯の長さのバランス(長すぎたり、短すぎたり、また部分的に不ぞろいであったり)、また横幅のバランス(広かったり、狭かったり)が悪いと審美的ではありません。

歯の厚みが厚すぎても見た目はよくありません。解決法については治療例の項で写真をご覧ください。

その他に、審美性の悪いものとして、クラウンと歯肉の境目(マージン)の黒ずみがあります。

黒ずみの原因としては、下記のことが考えられます。
  • クラウンと歯が不適合であったり、不適合による二次う蝕になったりしている。
  • クラウン(金属の外側にセラミックスやレジンを貼り付けたもの)の金属部分が見えることや、金属イオンが溶け出し歯肉変色をおこすこともあります。また、抜髄(神経を抜く)した歯の補強材(支台、コア)の金属の影響もあります。
    ※貴金属系の合金を用いる、全てをセラミックスやレジンで制作することにより解決できます。
  • 歯肉が下がり(退縮)、変色した歯根部が見えるようになる。
  • 歯肉の位置は加齢により下がり、変化します。特に10代から23,4歳ごろまでは変化が大きいので、早い時期にクラウンを被覆すると数年で境目が見えてきます。
  • 特に、抜髄した歯は歯根が変色しますので、特に目立ちます。安易に抜髄してはいけません。
治療例
  • 大きく口をひらくと、上顎も咬む面が見えます。

  • 希望により見える所は歯と同じ色の材料を用います。下顎は外側と咬む面が見えます。

  • 術前

  • 術後

  • 術前

  • 術後

  • 歯の長さのバランスが悪いと美しく見えません。

  • 長さのバランスを取るために歯肉整形を行ったところです。

  • 術後

  • 歯の長さは短くても、長すぎても美しくありません。

  • 術前

  • 歯肉整形を行ったところです。

  • 術後

  • 歯が長く見えないようにセラミックスの歯肉色を使ったクラウンです。

  • 右の犬歯に装着したところです。

  • 前から見ると後ろにいくほど幅が狭く見えます。中央に近いほど歯の形は審美的影響を受けます。この症例は2番目の歯が欠損し、隙間が狭いため犬歯に小さな歯がついています。審美性を考慮して2番目の歯を正常な形にし、犬歯に重ねて見えるようにしました。

  • 術前

  • 術後

金属アレルギーがある方はご相談ください。

歯科治療では20種近くの金属が合金としていろいろな用途に用いられています。

このため稀ではありますが、口腔内で用いた金属が原因と思われる金属アレルギーにより他の部位に皮膚疾患が発生することがあります。

患者様でピアス、ネックレス、金属性の腕時計のバンド、指輪などで接触性の皮膚炎を起こす方は注意が必要です。また、原因不明の皮膚疾患が、口腔内の金属によって起こることもあります。

対策としては皮膚科または歯科大学病院などで、血液検査やパッチテストを行い、原因金属元素を特定いたします。当医院では連係検査病院をご紹介しております。

金属元素が特定出来ましたら原因元素を含有しない合金を用いるか、全く金属を含まない材料(合成樹脂、セラミックス)を用いて治療いたします。

既に口腔内に装着されていて、疑わしいと思われるものは一部を撤去して調べ、上記の材料で再治療を行います。

セラミックスを用いての治療ならば安全だと説明している方もいますが、実際は誤っています。セラミックスだけであれば問題がないのですが、クラウンを製作するときセラミックスだけでは色を再現するのが難しいので、歯科医が正しい指示をださないと技工士は ステイン(陶磁器に使用するうわぐすり:金属の酸化物)を用いることが多いため注意が必要です。

正しい知識のもとで材料を使用しないと再治療しても、意味がありません。

ホワイトニング

ホワイトニング(漂白)は1980年ごろからアメリカで盛んにおこなわれるようになり、ここ数年、日本でもブームと呼べるような感じで多くの歯科医院が臨床に取り入れています。

ホワイトニングの原理は正確には解ってはいませんが、歯のエナメル質表面に薬剤が作用して、エナメル質がくもりガラス状になり深部の色を遮断するためと考えたら良いと思います。

方法としては、診療所内で歯科医が直接施術する オフィス・ホワイトニング(40%前後の過酸化水素を使用)と、歯科医が患者様に合わせて制作したマウスピースを用いて、家庭で薬剤(5~20%の過酸化尿素)を塗布するホーム・ホワイトニングがあります。

ホワイトニングの利点は歯牙を全く削除せずに行うことが出来ることなのですが、欠点としては後戻りをすることがあり、効果が持続しないことがあげられます。(ケースにより繰り返し行う必要があります)また、知覚過敏症が発現することが多いので注意が必要です。

通常オフィス・ホワイトニングよりホーム・ホワイトニングを根気よく行ったほうが効果が良好で、また後戻り期間が長いことが統計的に証明されていますので、当医院ではおもにホーム・ホワイトニングを行っています。

口臭

口臭は真性口臭症(下記で説明)、仮性口臭症(口臭を訴えるが口臭は認められずカウンセリングにより訴えが改善できるもの)、口臭恐怖症(一般の治療では訴えの改善が期待できないもの)に分けることができます。

口臭の原因物質の大部分は、硫化水素などの揮発性硫黄化合物です。唾液や舌苔(舌の表面についた白いコケのようなもの)など口腔内にあるたんぱく質を細菌が分解して発生します。

口臭の原因としてはほとんどが歯周病、不適合の補綴物(冠、ブリッジ、義歯など)、治療を放置した歯牙、 そして舌苔 です。また、口腔機能が低下し、唾液の分泌量が減ると口臭はつよくなります。

副鼻腔炎(蓄膿症)やまれに糖尿病などの全身の病気が原因になるときもあります。この場合は耳鼻咽喉科や内科などによる治療が必要となります。

歯科においては、ブラッシングや舌の清掃法の指導(歯ブラシ、専用の舌ブラシを使用して行う)や、衛生士や歯科医の機具による口腔内の清掃、歯周病の治療、不良補綴物の再治療などを行います。

いびき・歯ぎしり

いびき

睡眠時などに下顎が後ろに下がることにより、舌が沈下し気道(咽頭部)が狭くなることによりおこります。

ここ数年、睡眠時無呼吸症候群により、居眠り交通事故が起こったことがマスコミで報道されるようになりました。無呼吸症候群はいびきを伴っているものが多く、一時的に呼吸が止まったり、睡眠が浅くなったりすることにより睡眠不足になり、居眠りが多くなることが知られています。また、突然死の原因になるとも言われています。

耳鼻科などでは、無呼吸症候群の治療としては、レーザーで気道の入り口を広げる外科的手術を行います。また、睡眠時にCPAP(鼻マスクを装着し、マスクから一定圧の空気を持続的に送り込む装置)という装置を家庭で使用し、酸素不足を補います。

歯科においては、下顎が後ろに下がらないようなマウスピース状の装置を制作し、これを睡眠時に装着し、咽頭部を広げることによりいびきを防止いたします。

歯軋り

原因としては、ストレスや、臼歯の咬む面(咬合面)、前歯(下顎では先端、上顎では裏側)の磨耗が考えられます。

治療法としては、はぎしり防止装置(マウスピース)を装着したり、咬合の改善をおこなったります。

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