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歯周処置

歯周病は、歯肉にだけ炎症がおこっている歯肉炎から、歯を支えている骨(歯槽骨)まで炎症が及ぶものまであります。進行度により「P1」,「P2」,「P3」に分類されています。

歯周病の原因としては生活習慣、全身的な問題(遺伝も含む)、そして細菌感染が挙げられます。 治療としては、主な原因が細菌感染ですので口腔内の清掃(プラーク、歯石の除去)を徹底的に行いますが、患者様自身によるプラーク除去(ブラッシングなど)が歯周病改善にとって最も大切です。

進行度により治療法が異なりますので、写真と図をご覧ください。

健康な歯周組織

健康な歯周組織を維持するには、口腔内の清掃(プラークコントロール)が最も大切です。 また、自分自身で異常を感じなくとも定期検診を受け、歯科医にチェックしてもらう必要があります。

  • ブラッシング

軽度歯周炎(P-1)

P1の治療としては術者(歯科医、衛生士)による器械的清掃,歯石除去を行います。 術後は当然のことですがプラークコントロールを行わなければなりません。

  • スケーリング

中等度歯周炎(P-2)

石除去や歯根の表面についている壊死セメント質をきれいに削り取り、歯根表面を滑択(ルートプレーニング)にします。

  • ルートプレーニング

重度歯周炎(P-3)

ポケット(歯根と歯肉との溝)が深くなっているため、歯肉の一部を剥がして歯根の表面をきれいにします。(フラップ手術) また、レーザー治療を行うことにより、症状の改善が著しく良好となります。

  • フラップ手術


自覚症状がほとんどない歯周病は放っておくと歯を失ってしまします!痛みのある虫歯の症状がなくても、定期的な歯科検診で歯周病の早期発見と治療をおこないましょう。

  • 重度の歯周病のレントゲン写真です。

  • 支えている骨がありませんでしたので抜歯しました。プラークが歯根の先端にまで付着していました。

  • 重度の歯周病で抜歯した歯です。歯根の先端にまで、歯石が付着しています。う蝕が無いと自覚症状がないため、歯科医院に通院する機会が無くなり、歯周病で手遅れになることが非常に多いです。

口腔外科

不必要な歯(智歯、位置異常歯、埋伏歯、過剰歯など)、歯周病、破折などで保存できない 抜歯が主なものとなります。また、不必要な歯牙を他の部位に 移植することも行います。歯周処置の項で触れましたが、 歯周外科処置も行います。

外科処置を行う時にレーザーを使用することにより、術後の疼痛の軽減、治癒の促進、治療時間の短縮が期待できるため、当医院でもレーザーを導入して処置をおこなっています。

治療例

当医院で行っている他の外科処置については、写真をご覧ください。

  • 歯の長さが不揃いで審美的に不良です。

  • 歯の長さのバランスがとれ、審美性が向上するように歯肉整形を行います。

  • 整形後の仮歯の状態

  • 術後

  • 歯肉の下までう蝕が進んでいます。

  • 歯の周りの歯肉を少し切り、健康な歯の面を出して土台を建てられるようにします。

  • 上唇のヒダ(小帯)が歯の境目のところにまで付着していますと、歯に隙間が出来たり、歯周病の原因となったりします。

  • 小帯切除(整形)を行った後、クラウンをやり直したところです。

  • 小帯の付着異常

  • 下顎の小帯の付着異常。歯の境目にハブラシが当てにくいため、整形を行う必要があります。(2次う蝕や歯周病の原因と成ります)

  • 舌の小帯の付着異常(前歯の間にまで付着)です。舌を大きく動かすことが出来ません。

  • 歯に隙間も出来ています。整形を行う必要があります。

関節症

口が大きく開かない(開口障害)、開閉時や咬む時の顎関節の疼痛、音がする(クリック音)、顔面や頭部や頚部の筋肉痛などの症状を呈するものを、総称して顎関節症といいます。

原因としては、下記のことが考えられます。

咬み合わせ(咬合)のバランスがくずれている。

歯の抜けたのを長期間放置したり、かみ合わせの悪いクラウン、ブ リッジ、義歯などの補綴物が装着されたりしていると咬み合わせが狂います。また、智歯(親知らず)の影響で顎の正常な動きが出来なくなることもあります。

日常生活時の悪習慣

ほお杖、姿勢や寝相が悪いこと、食いしばりなどがあります。

ストレス

精神的なストレスが影響することもあります。

治療にあたっては、精査して原因をつきとめる事が最も大切です。原因が解った後、マウスピース状のもの(スプリント)を装着、かみ合わせの調整(咬合調整)、補綴物の調整または再製、悪習慣の改善指導、開口訓練、薬の投与などを行います。

原因の精査もせずに、安易に咬合調整を行ってはなりません。症状が悪化することがあります。

ーザー処置

最近、歯科においてもレーザー機器の進歩に伴い、レーザー治療が数多く臨床にとりいれられるようになってきました。 外科、歯周、歯内、インプラント、ホワイトニング処置などにレーザーを併用することにより治療時間の短縮、術後の疼痛の軽減、治癒の促進など好結果が得られます。 当医院でもレーザーを導入し治療に応用しています。

治療例
  • 術前 メラニン沈着による歯肉の変色があります。

  • 歯肉の形態を整えたり、メラニンによる変色を除去したところ

  • 歯肉の炎症が治ったところ

  • 術後

歯内処置

歯のしくみ

歯の断面の図を見ていただくと解ると思いますが、歯の中心近くに歯髄があります。歯根の先端部から血管や神経が入り込んで、歯に栄養を送っています。

う蝕が進行して深くなると、歯髄が細菌感染を起こし、疼痛などの炎症(歯髄炎)が起きます。炎症症状を取るために、抜髄(俗に言う神経を抜く)を行います。歯髄を取り除いた空洞(歯髄腔)をそのまま放置すると、二次的に細菌感染を起こしますので、歯髄組織や血液などの有機質(腐敗を起こすもの)を完全に取り除き、専用の材料(根管充填材)で完全に封鎖しなければなりません。

有機質を取り残して不完全な処置を行いますと、後に細菌感染が起き歯を支えている組織に炎症(歯根膜炎)や、ひどい時には顎全体が腫れる顎炎を起こすこともあります。

歯内処置とは抜髄をし、歯髄腔を封鎖したり、不完全な処置をやり直したりする事を言います。歯根は曲がっていたり、複雑な形をしていたりするものが多いので、歯科においては治療時間がかかる難しい処置の一つです。

治療例

不完全な処置後に生じた根の先端の慢性炎症が、治療により治癒したレントゲン写真をご覧ください。

  • 不良の歯内処置により根先端に歯根のう胞(慢性炎症)が出来ています。

  • 歯内処置により、治癒したところです。

  • 2次う蝕が原因で歯髄が腐敗を起こし、歯根のう胞(黒い部分)が出来ています。

  • 歯内処置により治癒したところです。(黒い部分が骨に置き換わっています)

ブリッジ

歯が数本抜けた時、両隣の歯を土台(支台歯)として人工の歯を橋のように架けるものをブリッジと言います。 抜けた歯の部分より残っている歯の歯根の数が多い時(歯槽骨に埋まっている歯根の表面積が多いこと)にブリッジは可能になります。

ブリッジの支台装置(支台歯に装着するもの)には通常、クラウンを用いセメントで合着固定(固定性ブリッジ)します。

入れ歯(義歯)はどうしても入れたくないと言う理由で、適応が無理な固定性ブリッジを装着すると、支台歯が咬む力に耐えられなく、大きなダメージを受け、支台歯が最終的には抜歯に至るケースも数多くあります。

ネジや2重冠(コーヌス・クローネ)などを用いて、取り外せるブリッジ(可徹性ブリッジ)もあります。

治療例
  • 欠損した歯より、両隣の歯の歯根が多いので固定性ブリッジは可能です。

  • 欠損した歯の歯根の数が両隣より多いので固定性ブリッジは不適応です。

  • 左の中央の歯が、欠損した2番目の部位に移動しています。

  • ブリッジを装着したところです。

  • ハイブリッドセラミックスで製作したブリッジの修復例です。歯を削ったところです。

  • ブリッジを装着したところです。

  • 上顎の左側のブリッジ例です。歯を削ったところです。

  • ハイブリッドセラミックスのブリッジを装着したところです。

  • コーヌスクローネを利用した可徹性(取り外せる)ブリッジです。

  • 横から見たところです。

  • ブリッジを外したところです。

  • 装着したところです。

  • 固定性ブリッジと入れ歯の中間的な義歯です。

せ物

小さなう蝕や破折には充填処置(つめる)を行います。材料としては歯と同色のコンポジットレジン(合成樹脂)を使用し、直接口腔内で充填します。

少し大きなものには金属や、コンポジットレジン、セラミックスのインレーで処置します。インレーは切削部位(窩洞)を型取り材(印象材)で型を取り、石膏で作った模型の上で制作します。完成したインレーを接着材(セメント)で合着します。

クラウンには部分的に被せる一部被覆冠(外から見えるう蝕になっていない歯の面を出来るだけ残して被覆する)と全て被せる全部被覆冠があります。材料としては金属、セラミックス、合成樹脂を用います。

また、ラミネートベニア法(つけ爪のような方法)といい、歯の表面を一層だけ削合し、セラミックスで作った薄いシェル(貝殻状の板)を接着材で張り合わせ、色や形態を改善する方法もあります。

治療例
  • 前歯に白濁があります。

  • 歯と同色の合成樹脂(レジン)で充填したところです。

  • セラミックスのインレー

  • 装着したところ

  • 全周がう蝕になっていたため、全部を被覆するように削ったところです。

  • 金属だけで製作したクラウンを装着したところです。

  • セラミックスクラウン

  • 装着したところ

  • 硬い合成樹脂のクラウン(ジャケットクラウン)です。

  • 咬む面から見たところです。

  • ラミネートベニア法での修復例です。術前

  • 表面にだけ接着してある事がわかると思います

  • 表面にだけ接着してある事がわかると思います。

  • 術後

  • 術前

  • 全てセラミックで製作したクラウン

  • 裏側から見たところ

  • クラウンを装着したところ

義歯(入れ歯)

歯が全て抜け落ちたら、 全部床義歯(総義歯、総入れ歯)を装着する事になります。床(顎に接する部分)をレジン(歯肉の色をした合成樹脂)または、金属で制作いたします。

歯(人工歯)には陶歯(セラミックス)やレジン歯(歯の色をした合成樹脂)を用い、また、咬む(咀嚼)能力を上げるために咬合面(臼歯の咬む面)に金属を使用する事もあります。

前歯は希望により、個性的に歯を並べたり(きれいにそろえて並べない)、歯の色や形態を年齢に合わせたりして、 自然観(入れ歯らしくしない)を出すことも出来ます。 抜け落ちた歯が多く、ブリッジができない時は 部分床義歯(局部床義歯、部分入れ歯)を装着します。

これは 針金(クラスプ)を歯に引っ掛けて、咬んだ時に義歯が外れないようにしたものです。この部分床義歯においても、金属を使用する事も、また、人工歯も全部床義歯と同様な事が行なえます。

クラスプにあたる所を、 特殊な装置(コーヌス・クローネ、磁石、アタッチメントなど)を用いて、 見た目(針金が見えなくなる)や義歯の咬む機能を高める事も出来ます。 写真でいくつかの例をご覧ください。 治療例の項でも提示してあります。

治療例
  • 歯が全くありません。全部床義歯を入れることになります。

  • 金属を用いた全部床義歯です。

  • 数本欠損しています。

  • クラスプを用いた義歯を装着したところです。

  • コーヌスを利用した義歯

  • コーヌスを利用した義歯

  • 義歯を外したところ

  • 義歯を装着したところ

  • ダブルクラウン(AGC法)による義歯

  • 完成した義歯

  • 外したところ

  • 装着したところ

  • AGC法を利用した義歯です。

  • 裏側から見たところ

  • 外したところ

  • 装着したところ

インプラント

歯が欠損した時、通常は両隣の歯を利用してブリッジにするか、義歯を入れますが、図のようにインプラント(人工歯根)を用いて処置することも出来ます。

当医院では平成1年より臨床に取り入れていますが、好結果を得ています。

非常に優れた方法ですが、糖尿病などの全身的な問題、顎骨の状態、部位などにより必ずしも出来るとはかぎりません。どの治療においてもそうですが、インプラントも口腔清掃が悪い人は特にダメです。

ここ数年、インプラントの普及に伴い、大学病院の口腔外科や、インプラント科に多数の予後不良の患者様が来院していますし、医療訴訟に発展しているケースも多数あります。

インプラントを行うにあたっては、 慎重に診査、診断を行い、適応を見極める必要があるのです。

インプラントって?

歯科用インプラントとは人工歯根のことです。天然歯が何らかの理由で失われ、歯の修復が必要とされた場合に顎骨にインプラントを埋め込みます。その上に人工の歯を固定します。

予防処置(プラークコントロール)

治療より予防が大切なのは言うまでもありません。う蝕(むし歯)や歯周病を予防するには、歯ブラシをはじめ色々な器具(歯間ブラシ、フロスなど)を使って口腔清掃を行い、病原菌が多数常在するプラーク(歯垢)を除去することが重要です。

期検診

治療が終了した後、口腔内をいつまでも最良に保つには、 定期的な管理が必要です。う蝕や歯周病の再発(これらを早期に発見できれば、簡単な治療ですむので来院回数を少なくすることができ、また治療費を軽減することができます。)がないかを見たり、口腔内の清掃状態のチェックや義歯の調整などを行うことが非常に大切です

当医院では、患者様の希望をお尋ねして、定期検診の案内をハガキにて連絡をさせていただいております。

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